なんの腹の足しにもならない

なんの腹の足しにもならない

好きな映画の話

 

 

好きな映画は?と聞かれたら、私はまず「嫌われ松子の一生」と答えます。

 

プレゼン課題で改めて中島哲也監督作品について調べたり映画を見返した事をきっかけに、

中島哲也監督作品とその中でも1番好きな「嫌われ松子の一生」について考えてみました、課題では主観すぎて話せない事を好き勝手に書いていきたいと思います。

 

はじめてこの映画を観たのは中高生くらいだったと思います

休みがちな生徒だったので、部屋にこもってよく映画を観ていました。

その時観た中のひとつで、当時は1番好きって言える映画ではありませんでした。

10代の時はずっとPiCNiCが1番好きでした。根暗かよ

 

 

好きな映画を何度も観てしまうタイプなので、

何度も観る中で「嫌われ松子の一生」を好きになって行ったんだと思います。

 

中島哲也監督の映画は基本するめ映画

 

そもそも一回じゃ把握しきれないくらい詰め込まれてる作品が多く、何度か観て発見がある作品ばかりだと思います。

嫌われ松子の一生はミュージカル調でコミカルに描かれている

どうしようもなく不幸な話です。

しかし憂鬱系の邦画特有観た後のモヤモヤ感はなく

観た後に何となくフラットな気持ちにさせられるので、私はそれがとても好きです。自分の気分に関係なく気持ちを平たくしてくれます。

 

中島哲也監督の特徴として

ララピポ(2009)までは彩度の高い映像が作風だと思われていたのが一変

2010年の「告白」で急に映像の色味が変わったのも興味深いところです

監督本人は「気に入ったら何本か同じものを作ってしまう。そしてそれが作風ですか?と言われてしまい別の感じでまた何本か作る、とまた作風ですか?と言われてしまう。」

というような事を言っています。

告白以前と以後の違う点、同じ点を探しながら観ていくのもまた面白いのではないでしょうか。

そして次回作がどんな映像なのか、というのも楽しみです。

 

 

あと、キャスティングに関しましても結構面白くて

日本の有名な映画監督はお気に入りの役者で固めがちで、この映画監督の作品にはいつもこの人出てるよねっていうのが多い中、中島哲也監督にはそれがあまり感じられません。

これは元々CM作家だった経験から来てるものみたいで、キネマ旬報のCMディレクター中島信也さんとの対談の際

「CMはプランナーさんにタレントや女優が決められていて、そういったことが映画制作の時に生かされていると思う。

僕の場合、CMを作るのをやめて映画一本で好きな役者ばかり使っているとダメになってしまう。」

と言われています。

 

嫌われ松子の一生が公開された年

中谷美紀はその年の数々の映画賞を受賞していて、それほどまでに中谷美紀は松子だったんです。

 

もう原作を読んでも全部脳内は中谷美紀で上映されていて、

でも映画序盤に登場するDVの激しい売れない小説家、八女川徹也を演じてる宮藤官九郎もかなりはまり役でDVしてるヒモとかそもそも似合うんですけど、さらに小説家で本当に八女川徹也感が凄くて。あの歯並びの悪い感じも生かされていました。

(ただ私が宮藤官九郎が好きなだけでは…)

 

嫌われ松子の一生では松子が様々などうしようもない男性と付き合うのですが、

高校生の時に「八女川徹也と付き合っている時の松子」が1番美しいと思った私は

しばらく服のテーマを「昭和の売れない小説家の女」にして洋服を選んだりしていました。

でも別にそれっぽくなっていたかと言われるとそんな事はなく、私が昭和っぽい格好をしたところでひみつのアッコちゃん

美しいのは装いか、はたまた中谷美紀か。

 

 

話のあらかたは映画も原作も同じ様な感じなのですが

ミュージカルにしてある事でかわいそうな話じゃなく作られていて、「楽に観てもらう」という中島哲也監督の考えが出ているのではないでしょうか。

ちなみに私は、一瞬しかないシーンですが松子が 天地真理の水色の恋 を歌っているシーンや 五輪真弓の恋人よ を歌っているシーンが好きです。

 

キネマ旬報の同特集では

下妻物語」では土屋アンナさんと深田恭子さん演じる主人公の2人が立ってくれたら良かった

しかし「松子」はテンションが高く、個性的なことをするんだけれども、どこか無色透明でね。観ている人が松子さんをどう思うかで松子さんのキャラクターが決まっていくと。そうゆう風にしたかったんです。

 

と言われています。

 

 

透明な主人公だからこそ観る人の中に溶け込んで気持ちを平たくしてくれるのでしょうか。